士業転職ブログ

会計士・税理士などの士業の転職

公認会計士の転職事情について

公認会計士の転職情報に関する情報提供や実際に転職相談にのることもありますが、会計士は転職先フィールドが広すぎるが故に逆にキャリアに悩むことも多々あります。


監査法人から転職するにあたって

まず、会計士は監査法人(主にBIg4)からキャリアをスタートさせることが一般的ですが、監査法人で3年~5年程度監査業務を経験し、一通りこなせる様になると飽きがやってきます。
また、監査という仕事の性質上、人(お客様)からありがとうと言われることが少ないのでやりがいが感じられないということで転職をお考えになられるケースも多々あります。


転職情報サイト士業JOBにて「監査法人から転職したい会計士が活躍できる転職先は?」という記事でも紹介されていますが、監査法人からの転職先というのは意外と限られており、事業会社経理、FAS等の各種会計コンサル、このあたりが主流です。


ただし、事業会社といっても様々あり、ベンチャーから大手上場企業まで幅広く、将来どうなりたいかによってキャリアは大きく変わってきます。


コンサルも同様で、どういったクライアントに対してサービスを提供しているのかにより身につくスキルは異なります。


しかし、一方で転職を考える会計士側としてはまだ世の中のことをそんなにわかっていない、そもそも自分のことすら実はよく分かっていないという方も少なくなく、転職はしたい(もっと幅を広げたい等)けどどこに転職すればいいのかわからないという方は意外と多くいらっしゃいます。


多くの転職事例とその後のキャリアパスを知る

基本的にはこうしたことに対しては、多くの事例を知ることが重要です。


他の人がどういう選択をしたらどうなったのか、それをたくさん見てみることで、あなた自身のキャリアのイメージであったり将来どうなっていたいかというところが漠然と見えてきます。


そうなるとどういうところに転職してみようといった希望みたいなものが出てくるでしょう。


そして、転職後、やっぱり違ったなということもあるかもしれませんが、経験してみることで自分のことがよくわかってきます。


そしてそういう経験は若いうちにしておいた方がいいので20代後半ぐらいを目途に一度転職を経験しておくと良いかと思います。


監査法人にいつまでもいると将来リスクも高まりますので、スキルは磨いておいた方が良いでしょう。


転職エージェントを利用する

会計士の場合、転職にあたってはできればエージェントを利用しましょう。


どうしてかというと、そもそも会計士向けの求人が媒体等では募集されていないからです。


なので、エージェントを利用する、あるいは先輩などから誘われていて良さそうな会社であるケースではそうした選択もありでしょう。


ただ、多くのキャリアパス事例を知った上で転職した方がよいので、できればエージェント等から多くの転職事例を聴いて判断してみるのも良いかと思います。

ファイナンシャルプランニング技能士資格と転職について

FP資格は転職に役立ちますか?と就職経験のない無職の方から聞かれることがありますが、転職に役立つ資格かと問われると、微妙と言わざるを得ないでしょう。


まず、そもそもFP技能士資格保持者が欲しい、という求人がほぼ無いということがあげられます。


保険会社や銀行、不動産など金融関連のお仕事先が多いかと思いますが、いずれも、FP資格の有無というよりは業務経験の有無が重要となります。


というよりも、それらの仕事をしている人であれば、FP技能士2級程度は持っていて当たり前、あるいは不動産業界なら宅建、不動産鑑定士あたり持ってますし、金融であれば証券外務員とかその辺もあるでしょう。


なので、無職で実務経験無い人がFP技能士2級あたりに合格したからといって転職できるかと言われるとそのようなことは無いです。


FP技能士そのものは仕事でも大いに役立つ資格

こう書くとFP技能士とか取る意味ないと思う人が多いかもしれませんが、個人的にはコスパが良い資格だと思っています。
私自身もFP2級持ってます。


本業はコンサルですが、例えば、中小企業に対してマーケティングのコンサルを行っていたとして、雑談の中でそろそろ相続や事業承継も考えないと、、、という話が出ることも多いです。


そうした時、僕、FPとしても活動しているんですよね、的な話をして別案件へと持ち込むことも可能です。


FPには独占業務ないですし、正直実務的に何かできるわけではないのですが、例えば資産税絡みであれば知り合いの税理士に仕事を繋ぐことで紹介料がもらえますし、不動産や生命保険であっても同様です。


別の専門家への橋渡しする際にFP持っているかどうかで結構印象が変わります。
※これはFPじゃなくても社労士とか行政書士とかも同じかもしれませんが。


後は、一般教養として、年金に関する知識は役立ちますし、最近だとidecoとニーサ何が違うのとか聞かれますが、この辺の知識も役立ちます。


なので、FP持ってると仕事の幅広げることもできると思います。


個人的には持ってた方が幅が広がると思ったから取りましたね。そして、他のちゃんとした士業資格と違って勉強さえすれば誰でも合格できると言うのが良い部分です。
3か月くらい1日3時間勉強したら9割方合格できる試験です。僕もそのぐらいの勉強で9割の正解率で合格しました。


ただ、転職ではたぶん役に立ちません。


役に立つ資格はあるのか?


無職からの一発逆転を狙うなら公認会計士がおすすめです。


担当式、論文式、修了考査に合格してやっと会計士登録ができるというものですが、基本的に論文式試験に合格さえすれば監査法人というところに簡単に就職できます。
※今の市況なら、です。就職氷河期になったらわかりません。
※30代無職でもOKです。
※40代以上はサンプルがないのでわかりません。


私の知り合いで30歳で会計士試験に合格し、Big4監査法人に行った人がいます。


論文さえ受かれば基本的に監査法人に就職できるので、そのキャリアさえ手に入ればその後のキャリアも何とかなります。


また、会計士試験は短期勝負なので、勉強時間さえ取れるのであれば最短1年くらいで行けます。だいたい2年ぐらいで受かる人が多いのではないでしょうか。ダラダラ勉強する事件ではありません。
会計士に関しては、公認会計士の転職事情について - 士業転職ブログページをご覧ください。


他にも税理士、社労士、司法書士、行政書士などありますが、税理士は最近では実務経験なしの科目合格者の転職は厳しくなっています。
20代であれば全く問題ありませんが、30代職歴無しだと、今だと税理士科目合格しても会計事務所への転職でも割と苦戦します。
コロナ前だと人なら誰でもいい状態でしたが、誰でもいいから採用していたら、大変なことになってきた、という事務所もあるので、最近は厳選採用の動きです。


その他の士業は取ったからと言って就職先が簡単に見つかるわけではありません。


また、簿記2級合格したら経理に転職できると思っている人もいるのですが、そんなわけありません。
私も簿記2級も持ってますが、経理なんて就職できません。あれも経験がモノを言う職種です。
もし未経験で経理やりたいなら20代前半でうまくどこかに潜り込むしかないでしょう。


FP2級は転職には役立たたないけどお金を稼ぐ意味ではコスパ良し

時代に流れにもよるため、一概にどの資格が転職で有利とか不利とか言いきれませんが、FP2級は個人的にコスパが良いと感じています。


ただ、転職市場で評価されたことは一度もなく、独立して自分で金を稼ぐようになってからかなり良い資格だなと感じているところです。

公認会計士試験修了考査後の転職

東京の町並み


近年修了考査の難易度上昇(合格率低下)により修了考査合格したら転職活動しよう組の転職が減ったような気がしています。


昔より会計士の質が落ちたという人も中にはいるのですが、個人的にはそのように思うことは無く、単に合格しにくくなっているだけかと思います。


そこの議論はさておいて、修了考査が終わったら転職活動するのがいいのか、それとも合格後に転職活動するのがいいのかということを聞かれることも有りますが、結論から言うとどっちでも大丈夫です。


ただ、転職そのものは合格後の方が良いでしょう。


万が一修了考査落ちていた場合、転職先によっては試験休みが次に取れないケースもあるのと、後はコロナ後はやや採用難度が高まっているので、数年前ほど楽勝な転職マーケットでもなくなっています。
※それでも超売り手市場ですが。


新規で公開した公認会計士の転職事情についての記事でも記載しましたが、監査法人からの転職という点ではまずFAS等の会計系コンサルを目指す方も多いですが、ここへ転職するにあたって、昨今は会計士登録できる人じゃないと厳しくなった(4,5年前は試験合格者の状態でも転職できた)のと、監査3年だと短く、4,5年やっててほしい的なことを言われることも有るので、そういった意味ではしっかり修了考査合格してから転職すればよいかと思います。


修了考査合格発表前から転職活動しても問題ない理由としては、まず情報収集は早めにやっておいて損は無いからです。
これからどんどん繁忙期になっていくので転職活動どころではなくなります。


会計士に詳しいエージェントならその辺もよく理解しているので、そうしたことも加味した情報提供をしてくれます。


なので、早めに情報収集しておいて、その後仕事をしっかりやって合格発表を待ちつつ7月頃から転職活動で9月転職ぐらいがちょうどよいのではないでしょうか。